Cutting hair the Vidal Sassoon Way

larte2007-08-16

さて今回から数回に分けてラルテのカット技術の基本となる、ビダルサスーンのメソッドについてご紹介いたします。
現在行われている世界のヘアスタイリングの基本的理論といっても過言ではないと思われるサスーンカットですが、(といってもアフリカ、オセアニアエスキモーなどの周縁圏については知らないので責任もてません)これらの多くは1960年代にVidal Sassoon氏によって実践化、体系化されたものです。まぁ、それまで、ヘアスタイリングの中心はヘアカットでなく、主にヘアセッティングでしたので、彼は切るということをデザインの中心にして、それまで便宜的手段であったヘアカット技術を、いってみれば科学して、デザインに高めた人であるといえます。音楽やダンスに記譜というメソッド化、平均化、永久化がもたらされたのと同様、ヘアカットにも理論、展開図(設計図)が教育の中心となってきました。勿論、近代的な意味では、17世紀頃のフランスから理髪師、かつら師による美容指南書はありましたが、それらの中心はかつら制作や結髪術が中心でした。

もっとも,記譜といっても、音楽や舞踏と違い、ヘアカット技術は施術時間を楽しむパフォーミングアートではありません(どうも最近はパフォーミング美容師が多い、)ので、展開図も時間軸よりも空間表現、設計図みたいなものが中心に説明されてゆきます。
これが現在の美容教育の中心となる展開図主義?を生み、ビダルの名前と生産性、創造性なるものを高めてゆくのですが、
勿論、利点と弊害を生むことにもなるのです。