Diagram

larte2007-08-18

今回はヘアカットの展開図について説明します。ヴィダルサスーンのメソッドの基本は、それまでの重いから切る、長いからそこを切るといった感覚的なヘアカットでなく、骨格を考慮した設計図(必ずしも図面におこすという意味ではない)をもとにカットを行うということでした。基本的にはシルエットは骨格とカットラインの角度で決まるのですが、当然、骨格の形、髪の硬さ、クセ、生え方、毛量などのさまざまな個人差がありますので、定規,分度器で図るように何センチ、何度で切るということは言えませんが、ヴィダルはヘアスタイルの重さの増減で、ヘアカットを大きく3つの状態に分類しました。それが現在もよく使われている、ワンレングス、グラデーション、レイヤーという分類法です。図にありますように、展開図はカットするライン(青)、切りすすむための区分け,ヘッドマッピングとなるセクション(緑)、カットするときに引き出す方向となるディレクション(赤)によって構成されています。注意するべくは、髪の毛は流動的なものであり、粘土や木と違って、必ずしも切ったラインがそのままデザインとして出るものではないということです。これがカットの難しい部分でありダイナミックな面白さであります。