2007-01-01から1年間の記事一覧

Hourglass Theory

この時期、「今年も早いわね、あともう残り少しね」という会話が増える。 そうこうしていると年が明け、「あっという間に新年ももう何日が経ち」という会話に変わります。 年初に「今年も、もう残すところあと365日」とふざけたものですが、なかなか冗談…

Tim Hartley

Chromaline: proof of color/ proof of printと題された東京、札幌、大阪ツァーのレビューです。 写真表現のような、正確な色の再現、線の表現といった意味をもったタイトルのコレクションです。 元Vidal sassoonのインターナショナル・クリエイティブ・デイ…

Improvisation

ヘアカットを演奏に例えるならラルテのカットの肝は即興演奏部分にある。クラシックのカデンツァ、ジャズのインプロヴィゼッションのような部分でしょうか。前述のように、サスーンメソッドにより、ラルテでつくる髪型の根幹の部分は、スタイルの構造やモー…

dis-connected world

前回にひき続き「つながっている」お話を。美容の世界にも、数値化する、科学する、答えがあるといった近代(この場合いい加減な意味での前現代としてのモダンワールド)という大きなストーリーが終わると様々な矛盾が噴出してきます。流行現象、美意識を中…

From savage to Modern

今日はヘアカットにおける「つながってる」という意味のコネクションという革新がもたらされたことについてお話します。 50年代後半、骨格に基づいて注意深くカットされたジオメトリックカットによって、ビダル・サスーンはヘア界に革命を起こします。感覚…

Coupe du monde

サスーンメソッドを本流として話す前に、例えばファッション王国おフランスについて。ビダル・サスーンの正確な構築的デザインに対してフランスはお国柄、国民性か、自然で官能的なヘアデザインをめざします。例えるならば、ビダルが建物の柱、壁といった構…

Diagram

今回はヘアカットの展開図について説明します。ヴィダルサスーンのメソッドの基本は、それまでの重いから切る、長いからそこを切るといった感覚的なヘアカットでなく、骨格を考慮した設計図(必ずしも図面におこすという意味ではない)をもとにカットを行う…

Cutting hair the Vidal Sassoon Way

さて今回から数回に分けてラルテのカット技術の基本となる、ビダルサスーンのメソッドについてご紹介いたします。 現在行われている世界のヘアスタイリングの基本的理論といっても過言ではないと思われるサスーンカットですが、(といってもアフリカ、オセア…

La Biennale di Venezia

行ってまいりました。水の都ヴェニスへ。島全体がアートフェアという噂と期待を胸に向かいましたが、 ありゃ、全く通常の観光ムード、、やっとこ有名なリアルト橋のたもとで展覧会のポスターを発見するも街全体はビエンナーレ観少なく会場についてやっと,あ…

Death in Venice

展覧会のお知らせです。作品のお手伝いをしている現代美術家、森村泰昌氏がベニスビエンナーレ(イタリア)の会期中、サンマルコ広場にあるギャラリーで展示をいたします。タイトルは”Requiem for the XX Century" 今回は森村氏が現代史に登場する男性像(チ…

Art of Japan

着付けのコンテストがあるらしい。モデルもヘアも準備されていて純粋に技術を競うので技術選手権と題されています。お茶を飲むことや着物を着ることを文字通りアートにまで高めてしまう日本人は本当にスゴイ。地毛結い日本髪のコンテストも見てみたい。

Le poil de carotte

古くからヨーロッパでは赤毛は地獄の火の色、魔女の髪の色などと不当な扱いを受けてきました。赤毛にはにおいがあると考えられていたらしく、その赤毛のニオイには臭いとして忌み嫌われていた不遇な歴史と反面、香る匂いとして男性達を魅了してきた面があり…

The Annunciation colour and B/W

上野にて「受胎告知」を横目に国立西洋美術館の「イタリア・ルネサンスの版画」展に行ってきました。こちらではパルミジャーノの「受胎告知」が展示されております。鮮やかなダビンチの絵に比べるとモノクロの地味な展覧会でしたが、線描、線刻による明暗や…

White Lily&Virginity

レオナルドの「受胎告知」が上野にきておりますが、ラルテにも大天使ガブリエルが百合の花を持ってお告げをしている絵があるのをご存知でしょうか?実は私のめちゃくちゃな遠近法と画法の拙い絵でございます、ヴェロッキオ工房にけんかを売っているわけでも…

tableaux

今回はラルテで飾っている絵について これらは、友人の西村明泰君の絵で、昨年の表参道のグループ展で展示していたものをお願いして、お借りしています。ここですでに2点が売れたのにはびっくりです。彼はラルテのグラフィックデザインを担当してくれている…

Sofia the Fashionista

映画「マリーアントワネット」ヘア雑感 ヘア的に今回の映画で関心したのは、金髪、艶髪(髪粉なし)で巻き毛なしの上に積み上げるスタイルをアントワネットのイメージにしたことです。シルエットも当時の逆三角形ではなく、カールを積み上げたア・ラ・フォン…

La coiffure illustree

ラルテのファッション・プレートについて 1872年に「ラ・モード・イリュストレ」のために作らた銅版画です。作者は19世紀中葉に活躍したファッション画家三姉妹の次女、アナイス・トゥードゥーズです。多くのファッション・プレートは服飾中心の全身像が多…