Coupe du monde

larte2007-08-19

サスーンメソッドを本流として話す前に、例えばファッション王国おフランスについて。ビダル・サスーンの正確な構築的デザインに対してフランスはお国柄、国民性か、自然で官能的なヘアデザインをめざします。例えるならば、ビダルが建物の柱、壁といった構造を中心にヘアカットをして、最後に床材、壁材といったテクスチュアで仕上げるのに対して、概してフランス式は壁紙や窓枠、植栽といった装飾、雰囲気を大切にデザインしてゆくといった体です。それならフランス式が良いかという問いが聞こえてきますが、これは勿論、一長一短です。柱のない家は壊れやすく、またフランス式は相当な個人技が要求され、教育やシステム、メソッドに向かないが、サスーン式は理論的、教育的でもあり、とりあえず行って学べはどうにかなったのでした。当りはずれの大きいフランスと平均レベルの高いイギリスの違いでもありました。まぁ、それ故、サスーン式が日本で、世界でメソッドとして大ヒットしたものだと思われます。かならずしもどちらが優れているとは言えませんね。具体的な例として、フランス式は自然な髪の動きを生かしてデザインする(と言っている)ので、ドライカット(乾いた髪でカットする)も多い、サスーン式はカットの正確性、再現性を重視するので、ウエットカット(濡れた髪でカットする)して、最後に乾いた状態で視覚的にチェックカットすることが多いということがある。イタリアもやはり理論よりも感性のような気がした。